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ハイレゾ配信2(『LISTEN / DSD trio(井上鑑&山木秀夫&三沢またろう)』〜制作こだわり篇〜)

前回に続いて私が今年shiosaiでチャレンジしたハイレゾ作品について。前回はとっかかりからレコーディングまでを書いたが、今回は制作(ミックス〜マスタリング)こだわり篇。

ハイレゾについて一般的に多く耳にするのが「素人にはCDとの違いなど分からない」という声。これ、殆どのケースでちゃんと聴き比べずにイメージで述べられているか、もしくはハイレゾでもMP3でも何の違いも出ない種類の音源を聴いての事と思われる。

で、今回『LISTEN / DSD trio』のハイレゾ配信に先駆けて、6/25にオンキヨー本社のリスニングルームにメンバーとマスコミ各社に集まって頂いて試聴会を開催し、ハイレゾ(DSD 5.6MHz)とCDフォーマットの聴き比べと質疑応答、取材を行った。

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私も登壇して取材に臨んでいた事もあって写真がピンボケだが、メンバーもすごく楽しんでくれているのが分かると思う。

この日参加した取材陣にはハイレゾ専門でなく、音楽一般担当の方々も多くいらしたが、“ハイレゾ vs CD”という観点ではメンバー含む参加者全員から「お〜、こんなにも違うものか!」と驚嘆の声が上がっていた。

この試聴会で配布した資料にも記載したのだが、今回のレコーディング〜マスタリングの流れは以下のようなもの。

マイク--->マイクプリ--->KORG Clarity 8ch DSD 5.6MHz--->内部MIX(リバーブはLexicon300をセンド・リターンで使用)--->KORG MR-2000SにREC(DSD 5.6MHz)--->USBメ モリーにコピー--->TASCAM DA-3000にて再生--->STUDER A-820 1/2 76cm/Sにて録再--->AVALON DESIGN EQにてマスタリング処理--->MR-2000SにてREC(DSD 5.6MHz)/ 結線を変えてSTUDER AD CONVERTERにて441-16bit をREC(CD Master)

こうした過程を経て生まれた『LISTEN』のDSD 5.6MHzハイレゾサウンドについては試聴会にも参加頂いた音響のスペシャリスト西野正和氏が以下で詳細にレビューしてくれている。今回のポイントの1つであるDSD特有の超高域ディザノイズ対策についてもとても分かりやすい説明がなされているし、私が試聴会で説明した「DSDはCDより6dbレベルが低いので、リスニング時はきちんとしたレベル調整が必要」という点もちゃんと図解してくれている。


実は今回、レコーディング後最初に届いたミックス音源について私は「ん〜、ちょっとこのままだとどうかな?よくあるその辺のDSD音源じゃないですか?」なんて伝えていた。(私はこのメンバーでハイレゾを手がける以上、現時点での金字塔〜今後の試金石となる作品に仕上げたいと考えていた。)何度か手直しの後、エンジニアの赤川新一さんがディザノイズの話しと、それがマスタリングで解決されるであろう旨を説明して下さった。

そして仕上がったそのサウンド、単にクリアなだけでない“心に沁みる”最高の音楽に心底感動した。上記のレヴューで絶賛頂いた様に多方面から喜びの声を頂いて、納得の成果が上がったと満足している。

要するに、「ハイレゾなら何でも“音がいい”」という事でなく、その特性をとらえて自分たちなりの良い方法を突き詰めた制作がなされる事がとても重要。丁寧に仕上げられた音源はとても深い感動を与えてくれると思う。

 

因に私が自宅でこれらハイレゾ音源を聴く際の機器は以下のSONYのハードディスクプレーヤーHAP-Z1ESとアンプTA-A1ESのセット。これはホントに素晴らしいサウンドを聴かせてくれる。(SONY、こういうのに触れると今でも自力は凄いものがあると思うのだけど、、、)

HAP-Z1ES | コンポーネントオーディオ | ソニー

TA-A1ES | コンポーネントオーディオ | ソニー

PCからダイレクトに音源チェックしたりする場合はKORG DS-DAC-100とAudio Gate3も活用。高価ではなく、様々な関係者がこの環境を持っている事も理由の一つ。

DS-DAC-100/DS-DAC-100m 1BIT USB DAC | KORG INC.

あと、iPhoneではアプリ「Onkyo HF Player」を使っている。このアプリはDSDのネイティブ再生は出来ないが、ハイレゾ〜MP3まで私が使うすべてのフォーマットを分け隔てなく再生してくれるし、音質やEQもとてもよく出来ていて気に入っている。

 

とりあえず今年のチャレンジの1つだったshiosaiのDSD作品制作についてはこれくらいで。またいずれハイレゾ配信の成果や今後の展望などまとめてみようと思っている。